眼瞼手術
眼瞼手術
視力が落ちた、目が痛いといった症状以外にも直接視力に関わることは少ない病気ではありますが、眼瞼(まぶた)の病気にも手術が必要なものがあります。眼瞼下垂、眼瞼内反症(さかまつげ)、眼瞼周辺の腫瘍などがそれにあたりますが、適切な手術をすることで不快症状から改善されることもあるため、最近では積極的に手術で治すようになってきています。
眼瞼下垂(日帰り手術/局所麻酔 手術時間 片眼:約20分)
まぶた(眼瞼)が上がりにくく、眼が十分開きにくくなる病気です。まぶたを上げるのは、眼瞼挙筋(がんけんきょきん)という筋肉です。その筋肉を動かすのは動眼神経という神経です。この筋肉または神経の異常で眼瞼下垂が起こります。
先天性のものが最も多く、通常は眼瞼挙筋の形成不全で起こります。片眼性のことが多いですが両眼性もみられ、遺伝することもあります。
後天性では、加齢により徐々に起こる眼瞼下垂が見受けられます。眼瞼挙筋の筋力の低下によるもので、いわゆる「年をとって眼が細くなる、開きにくくなる」というもののひとつです。
また、眼瞼下垂とともに複視(物が二重に見える)を発症することもあります。これは眼球を動かす筋肉または神経が同時に異常を起こした場合に生じます。
眼瞼内反症(日帰り手術/局所麻酔 手術時間 片眼:約15分)
まぶたが内側(眼球側)に向いてしまうため、まつげが眼球に当たり目の充血や刺激、角膜の傷の原因になります。角膜を刺激している眼瞼内反症は、症状に合わせて手術の方法を選択します。
手術には、糸をまぶたの中に縫いこむことでまつげの根元を外側におこす「埋没法」
皮膚と皮下組織を切除して瞼板に縫い付ける「切開法」
高齢者の下まぶたにおこなう「眼輪筋短縮術」などがあります。